「菱目打ちって何?」、「なんで丸い穴じゃなくて菱形なの?」と疑問に思うことはありませんか?
「せっかく革を買って作り始めたのに、縫い目がガタガタになってしまった…」 「マンションだからハンマーの音が気になって作業が進まない…」
レザークラフトを始めたばかりの時、最初に突き当たる壁が**「穴あけ(菱目打ち)」**ではないでしょうか。実は、作品の完成度(高級感)の8割は、この穴あけの精度で決まると言っても過言ではありません。
この記事では、単なる道具の紹介にとどまらず、**「どうすればプロのような美しい縫い目が作れるのか」**というコツから、絶対に揃えておくべき周辺道具、そして音の問題を解決する裏技まで、あなたのレザークラフトライフを劇的に変える知識を凝縮してお届けします。
Table of contents⇩
- 菱目打ちとは?なぜ菱形の穴をあけるのか?
- 菱目打ち・丸錐・菱錐の違いとは?
- 失敗しないための「実践テクニック」:打ち方・抜き方のコツ
- 菱目打ちのピッチ(幅)選びのポイント
- 【お悩み解決】騒音対策と静音アイテムの選び方
- 道具を育てる:メンテナンスで相棒に
- まとめ:菱目打ちをマスターして美しいレザークラフトを!
菱目打ちとは?なぜ菱形の穴をあけるのか?
菱目打ちの基本
菱目打ちとは、レザークラフトで手縫いをするために革に菱形の穴をあける専用ツールです。菱目打ちを使うことで、糸が通りやすくなり、美しい縫い目を作ることができます。
端部をハンマーでたたいて穴あけをします。
なぜ丸い穴じゃダメなの?
レザークラフトには、丸い穴をあける「丸錐」や「ハトメ抜き」もあります。しかし、なぜあえて「菱目(ひしめ)」なのでしょうか?
「普通の穴あけパンチみたいに、丸い穴じゃダメなの?」と疑問に思うかもしれません。
実は、菱形の穴には以下のメリットがあります。
縫い目が「斜め」に揃う魔法
菱目打ちで穴をあけると、糸が穴の角に沿って自然に斜めに重なります。これにより、ミシン縫いには出せない、手縫い特有の**「立体的で美しいステッチ」**が生まれます。
ほどけにくく、長く愛用できる
菱形の穴は、糸が革に食い込みやすく、しっかりと締まります。これにより、長年使っても糸が緩みにくく、大切な人へのギフトや販売用の作品としてのクオリティを保証してくれます。
そのため、レザークラフトの基本は**「菱目打ちで穴をあけて縫う」**ことが推奨されています!手縫いに慣れてきたら、作品に丸穴の方が似合うなら丸穴でもOK
菱目打ち・丸錐・菱錐の違いとは?
レザークラフトの穴あけツールには、「菱目打ち」以外にも「丸錐」「菱錐」があります。
それぞれの特徴と仕上がりの違いを比較してみましょう。
菱目打ち
✔ 特徴
- ゴムハンマーや木槌で叩いて革に菱形の穴を開けるツール。
- 均一な間隔で穴をあけることができる。
✔ 仕上がりの特徴
- 美しい斜めステッチができる
- 糸が締まりやすく、ほつれにくい
- 穴の位置が正確で縫い目が均一
✔ 気を付ける点
菱目打ちは先端を革に押し当てて、後端をゴムハンマーや木槌でたたいて穴をあけます。
それなりに振動や音が出るので注意。
振動・音対策は【お悩み解決】騒音対策と静音アイテムの選び方 こちらの章へ
✔ おすすめの菱目打ちツール
菱目打ちはまず、4本目と2本目があればほとんどの作業に対応できるので
この2種類をそろえましょう
ピッチの種類については次の章で解説しています
レザークラフト界では、「クラフト社」「協進エル」この2社が
初心者から上級者まで扱える道具や商品を、幅広く扱っています
何を買ったらいいかわからないときは、上記の2社のどちらかの商品を買っておけば
充分に使えると思います!
菱錐(ひしきり)
✔ 特徴
- 先端が菱形に尖った錐で、菱目打ちと似た穴をあけることができる。
- 革を切るように穴を開けるので、菱目打ちの代用品としても使われる。
✔ 仕上がりの特徴
- 菱目打ちのような斜めの縫い目が作れる
- 一つずつ穴を開けるので、曲線部分の穴あけがしやすい
✔ 気を付ける点
すべて手作業なので、均一な穴をあけるには慣れが必要。
慣れてくると穴あけ自体は、菱目打ちよりも作業が速い。
✔ おすすめの菱錐
細かい作業に最適な協進エルの菱錐。私も協進エルの菱錐を愛用しています。
形の同じパーツに穴をあける時、パーツを重ねて穴あけをすることで穴がきっちりそろいます。
革を重ねて穴あけをするときは、菱錐の方がやりやすいので
作品の雰囲気に合わせたサイズを一本持っておくと便利です。
菱目打ちとセットで揃えるべき「必須アイテム」
菱目打ち単体では、その性能を100%発揮できません。刃先を守り、美しい穴をあけるための「相棒」を紹介します。
ビニール板(ゴム板): 菱目打ちの下には必ず保護材を敷いてください。机を傷つけないだけでなく、刃先が潰れるのを防ぎ、道具の寿命を劇的に伸ばします。コルク板なども役目は同じです。菱錐で穴あけをするときにはコルク板の方が作業が楽です。
失敗しないための「実践テクニック」:打ち方・抜き方のコツ
「ただ叩くだけ」と思っていませんか? ほんの少しのコツで、裏側の穴がズレるのを防げます。
- 垂直をキープする: 菱目打ちは「垂直」が命。少しでも傾くと、裏側の穴がラインから外れてしまいます。
- 「ガイド穴」の重ね方: 直線をあけるときは、**「前の穴の最後の一本に、刃を重ねて」**次の穴をあけましょう。これだけで、間隔が狂わず、真っ直ぐなステッチが約束されます。
- スマートな抜き方: 叩いた後に無理に引き抜くと、革を傷めたり刃を折ったりします。左手でしっかりと革を押さえ、真上にスッと抜くのがコツです。
菱目打ちのピッチ(幅)選びのポイント
菱目打ちには、「ピッチ(穴と穴の間隔)」の違いがあります。
選ぶピッチによって、作品の印象が大きく変わります!

| ピッチ幅 (巾) | 特徴 | おすすめの用途 |
| 3mm (1.5mm) | 縫い目が細かく繊細 | 財布・小物 |
| 4mm (2mm) | バランスの良い仕上がり | ベルト・バック |
| 5mm (2.5mm) | 太目でワイルドな印象 | アウトドアギア・厚手の革 |
このように開ける穴・使う糸によって作品の印象は大きく変わります
作る作品が決まっている方は、その作品に合う印象のものを
まだ作るものは決まっていないけど、レザークラフトをやってみたいという方は
目幅が広い方が、手縫いがしやすいので、4mmの菱目打ちがおすすめです!
紹介している菱目打ちは2mm巾が4mmピッチの菱目打ちに当たります
引用:クラフト社HP
【お悩み解決】騒音対策と静音アイテムの選び方
「夜中に作業したいけれど、家族や隣人に気を使う…」という方には、叩かない選択肢があります。
菱錐(ひしきり)を使いこなす
プロが愛用する「菱錐」は、菱目打ちで薄く跡をつけた後、手で押し込んで貫通させる道具です。音が全く出ないだけでなく、厚い革を縫う際の微調整にも欠かせない**「一生モノ」の技術**が身につきます。
菱目打ちの静音アイテム!ペンチ型のサイレント菱目打ち
菱目打ちはゴムハンマーで叩いて、穴をあけます。そのため、それなりに大きな音が出ます集合住宅なので、子供が寝た後に作業したいので、「音が気になる…」という人も多いはず。
そんな方におすすめなのが、**ペンチタイプの「サイレント菱目打ち」**です!
✔ 静音菱目打ちのメリット
- ペンチのように握るだけで穴をあけられる!
- 静かな環境でも作業ができる!
- 叩く必要がないので、手が疲れにくい!
✔ ペンチタイプの菱目打ちの気を付ける点
- 厚手の革に穴をあける際に、力がいる
- ピッチのサイズのバリエーションが多くない
✔ おすすめのペンチ型菱目打ち(4mmピッチ)
道具を育てる:メンテナンスで相棒に
鉄製の菱目打ちは、湿気に弱く錆びやすいのが弱点です。使い終わったらミシン油などで軽く拭き、乾燥した場所に保管しましょう。 「最近、抜けが悪くなったな」と感じたら、ミシン油をつけた革に刃を数回刺すだけで、驚くほど切れ味が復活します。
まとめ:菱目打ちをマスターして美しいレザークラフトを!
- 菱目打ちは、手縫いのために菱形の穴を開ける道具で、美しい縫い目を作るのに必須!
- 丸錐や菱錐と比べて、均一で締まりの良いステッチが作れる!
- ピッチの選び方も重要! 小物には2〜3mm、大きめのアイテムには4mmが適している。
- 音が気になる人は「サイレント菱目打ち」を活用すると快適!
これからレザークラフトを始める方は、ぜひ菱目打ちを活用して、綺麗な縫い目の作品を作ってみてください!!
その他のレザークラフト用品の記事はこちら
今回の記事で紹介した商品はこちら⇩
菱目打ち 4本目
菱目打ち2本目
菱錐
ペンチ型菱目打ち
ビニール板
